日本の会社時価総額ランキング

「日本の会社時価総額ランキングトップ10」では、2024年現在における日本の上場企業の中で、最も市場評価が高い企業を紹介しています。時価総額とは、株式市場での企業の価値を示す指標で、株価と発行済み株式数を掛け合わせて算出されます。時価総額が高い企業は、持続的な収益性といった点で市場から高く評価されており、日本経済を支える存在です。また、未来の市場変化に柔軟に対応するための投資や研究開発を進めており、それが高い時価総額に繋がっています。このランキングを通じて、日本の上場企業が世界市場でどのように戦っているか、そしてどのような分野で成長しているのかを確認することができます。

時価総額が高い日本企業ランキングトップ10

1位　トヨタ自動車（Toyota Motor Corporation）- 約38兆円

日本が世界に誇るグローバルな自動車メーカー。豊田佐吉が創業した株式会社豊田自動織機製作所(現-株式会社豊田自動織機)内に1933年(昭和8年)9月に開設された自動車部がトヨタ自動車の起源。ハイブリッド技術など先進技術をリードしており、燃費効率や安全性にも優れた車両を提供し、世界中で高い評価を得ている会社です。

2位　三菱UFJフィナンシャル・グループ（Mitsubishi UFJ Financial Group）- 約17兆5,000億円

略称はMUFG。日本最大の金融グループ。2005年に三菱東京UFJ銀行を中心に設立され、現在は銀行、証券、信託、資産運用、リースなど多様な金融サービスを提供しています。グローバルなネットワークを持ち、世界中で幅広い金融サービスを展開。特に企業向けの融資や資本市場業務において強みを発揮しています。

3位　ソニーグループ（Sony Group Corporation）- 約16兆円

日本発のグローバル企業で、1946年に井深大、盛田昭夫、太刀川正三郎らによって創業。音楽、映画といったエンターテインメント、プレイステーションのゲーム事業、テレビなどの電子機器分野で革新的な製品とサービスを提供し戦後の日本をリードしてきました。また半導体や金融保険といった幅広い分野で利益を上げ、多角的に事業を展開しています。

4位　キーエンス（Keyence Corporation）- 約16兆円

工場の自動化や効率化を支える高性能センサや測定機器、画像処理機器などの製造・販売を行う日本の大手精密機器メーカー。創業者で現名誉会長の滝崎武光が、1974年（昭和49年）に「リード電機」を兵庫県尼崎市で設立。1986年（昭和61年）に、現在の社名である「キーエンス」（KEYENCE）に変更しています。社名の由来は "Key of Science" から。

5位　日立製作所（Hitachi, Ltd.）- 約16兆円

日立製作所は、1910年に久原鉱業所日立鉱山付属の修理工場として発足し、1920年に株式会社日立製作所として独立。日本を代表する総合電機メーカーに成長し、幅広い事業分野で世界的に活躍しています。IT、エネルギー、インフラ、産業機器、ヘルスケアなど、社会の基盤を支える様々な製品・サービスを提供。特にIT分野では、クラウドコンピューティング、AI、ビッグデータ分析を活用したデジタルトランスフォーメーション（DX）を推進し、企業や社会の課題解決に貢献しています。

6位　リクルート（Recruit Holdings）- 約14兆3,000億円

グローバルな人材技術およびスタッフサービスのリーダーです。1960年に江副浩正が大学新聞広告社として創業。IndeedやGlassdoorといった主要子会社を通じて国際的に展開しています。

7位　ファーストリテイリング (Fast Retailing Co., Ltd.) - 約14兆円

ユニクロを中心とするグローバルなファッションリテーラーです。ユニクロはシンプルで高品質なカジュアルウェアを提供し、世界中に広がる店舗網を通じて幅広い顧客に支持されています。

8位　NTTグループ（Nippon Telegraph and Telephone Corporation）- 約13兆円

日本国内およびグローバルに情報通信技術を中心に幅広い事業を展開しています。1985年に日本政府が民営化して設立。通信インフラの整備や次世代技術の開発に注力。固定電話、携帯通信（NTTドコモ）、インターネット、クラウドサービス、AI、データセンターなど多岐にわたるサービスを提供しています。

9位　ソフトバンクグループ (SoftBank Group Corp.) - 約12兆円

ソフトバンクグループ株式会社は、日本の大手総合企業グループで、情報通信、テクノロジー、投資など多岐にわたる事業を展開しています。ソフトバンクビジョンファンドは、世界中のテクノロジー企業への投資を行い、イノベーションの推進とグローバルなネットワークの構築を支援しています。

10位　三菱商事 (Mitsubishi Corporation.) - 約12兆円

日本の大手総合商社。グローバルに広がる幅広い事業領域を持つ企業です。エネルギー、金属、機械、化学品、食品、繊維など、さまざまな分野で事業を展開し、グローバルなビジネスネットワークを活用して世界中の企業と連携しています。

時価総額が高い日本企業の共通する点

時価総額が高い日本企業に共通する要素は、グローバル市場への強い展開力と技術革新力です。特にトヨタやソニー、ソフトバンクといった企業は、国内市場に依存せず、海外市場を含むグローバルな展開で成長しています。これらの企業は、単なる製造業やサービス提供だけでなく、テクノロジーとデータ主導のビジネスモデルを採用しています。たとえば、トヨタは自動車製造だけでなく、次世代モビリティやAI技術への投資を進めています。ソフトバンクも、AIやロボティクス、5Gといった未来産業に大規模な投資を行っており、企業の未来を形作る技術を取り込むことが、時価総額の大きな要因となっています。また、これらの企業は資本効率も高く、積極的な投資活動によって成長を加速させています。

時価総額高い日本企業と時価総額が低い日本企業の違い

時価総額が高い日本企業と低い企業を比較すると、収益構造と市場戦略の違いが浮き彫りになります。時価総額の高い企業は、技術革新やグローバル展開を進め、未来に向けた成長力が評価されています。彼らは、単なるモノの製造にとどまらず、プラットフォームビジネスやデータ活用型のビジネスモデルを採用しています。一方、時価総額が低い企業は、国内市場に依存しがちで、伝統的なビジネスモデルに固執することが多く、新しい技術やグローバルな競争への対応が遅れています。また、成長余地が少ない業界や、利益率の低い分野に集中する企業が多く、資本の効率性が低いため、株式市場での評価も低くなりがちです。このように、企業の成長戦略と市場の期待感が、時価総額の大小を分ける重要なポイントです。